女子ゴルフ界で今、熱い視線を浴びるルーキー、吉田鈴。2024年に4度目の挑戦で悲願のプロテスト合格を果たし、2026年シーズンは準シードからトップ戦線への殴り込みを狙う。
スタジオアリスでの「あと一歩」を糧に
先週末の「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」では、最終日まで優勝争いに絡む快進撃を見せた。勝負どころでパットが決まらず、惜しくも初優勝には届かなかったが、自己最高位に並ぶ奮闘は「次こそは」という確信を抱かせるものだった。 「悔しいが、自分のゴルフが通用するという手応えは掴めた」 その言葉通り、惜敗の涙を乾かす間もなく、彼女の視線は次なる戦地、熊本へと向けられている。
思い出の地、バンテリンでの再起
特別な思いで臨むのが「KKT杯バンテリンレディスオープン」だ。吉田鈴の名が全国に知れ渡ったのは、姉・吉田優利の背中を追うアマチュア時代。特にこの大会は、2024年に10位タイに食い込み、ローアマチュアを獲得した相性の良い舞台。プロ顔負けのショット精度と、プレッシャーに動じない勝負強さを証明した場所でもある。
準シードから狙う「初優勝」
2026年シーズン、吉田は限られた出場機会の中で結果を出さなければならない立場にある。しかし、スタジオアリスでの惜敗が彼女の闘争心に火をつけた。
「プロテストという大きな壁を越えた今、守るものは何もない。自分のゴルフを貫くだけ」
同期の荒木優奈らが台頭する中、掲げる目標はポイントの上積みはもちろん、スタジオアリスで逃した「一番乗りでの初優勝」だ。
攻めのゴルフで熊本を沸かせる
熊本空港CCは、風の読みとグリーンの攻略が鍵となる難コース。吉田は「飛距離よりも方向性とマネジメント」を重視し、アグレッシブな攻めを身上とする。姉譲りの華やかなスタイルと、4度の不合格を乗り越えて培った雑草魂。バンテリンの舞台で手にするのは、リベンジのシードか、それとも悲願の初タイトルか。
「今まで苦しかった分、これからはゴルフを全力で楽しみたい」。スタジオアリスでの悔しさを力に変え、春の熊本でその才能を一気に開花させる。
【吉田鈴のプロフィール】

2004年生まれ、千葉県出身の吉田鈴。実姉に米ツアーで活躍する吉田優利を持つ彼女は、アマチュア時代からナショナルチームに選出されるなど、その実力は折り紙付きだった。しかし、プロテストでは3度の不合格という辛酸をなめる。それでも腐ることなく挑み続け、2024年に4度目の挑戦で悲願の合格を果たした。156cmと小柄ながら、正確なショットと勝負どころでの集中力を武器にする、まさに「雑草魂」を地で行くプレーヤーだ。



