「大谷ルール」は不公平か?カブス監督が投手数制限の例外を痛烈批判

メジャーリーグ(MLB)で再び「大谷ルール」を巡る議論が再燃している。シカゴ・カブスのクレイグ・カウンセル監督が、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平に適用されている二刀流ルールの現状に対し、「最も奇怪だ」と強い不快感を露わにした。

焦点は「13人枠」の制限

問題となっているのは、MLBが規定している「26人のアクティブロースター(出場選手枠)のうち、投手は最大13人まで」というルールだ。この規定は、投手の使いすぎを防ぎ、野手の出場機会を増やすことで試合の攻撃性を高める目的で導入された。

しかし、大谷翔平は「二刀流選手(Two-Way Player)」として特別に指定されている。二刀流選手の条件(前シーズンか今シーズンに、投手として20イニング以上登板し、かつ野手または指名打者として20試合以上に先発出場)を満たすと、投手枠の13人にはカウントされず、野手枠として扱われる。その結果、ドジャースは大谷をDHで起用しながら、実質的に他の球団よりも1人多い「14人」の投手をベンチに置くことが可能となっている。

カウンセル監督「1球団だけが違うルール」

2026年4月20日、本拠地でのフィリーズ戦を前に会見に応じたカウンセル監督は、投手13人制限の是非を問われると、ドジャースの名前を挙げて持論を展開した。

「(13人制限は)攻撃を助けるためのルールだ。しかし、一チームだけがその両方を抱えることを許され、特別な配慮を受けている。これはおそらく最も奇怪なルールだ。特定の1球団のためだけに存在している」

カウンセル監督は大谷の類まれな才能には敬意を払いつつも、制度としての不公平さを指摘。カブスが現在、投手陣の故障に苦しんでいる背景もあり、1枠の差がもたらすロースター運用上の不利益に不満を爆発させた形だ。

加速する「不公平論」の議論

この問題については、元GMのジム・ボーデン氏もSNSで「ドジャースが追加の投手を保持できる免除措置を撤廃すべき時期だ」と発信しており、球界内で議論が広がっている。

一方で、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は「彼は例外的だ」と反論。「他の球団も二刀流選手を見つけてくれればいいだけだ」と、ルールは全球団に平等に開かれているとの立場を強調している。

大谷がグラウンドで前人未到の記録を刻み続ける一方で、その規格外の存在が生み出す「ルールの歪み」に対する周囲の視線は、かつてないほど厳しくなっている。